よくあるお悩み

花粉症、アレルギー性鼻炎

鼻の役割2023.11.18

IMG_0577

鼻のトラブルは花粉症、ハウスダストなどのアレルギー症状や、鼻腔に膿が溜まってしまう副鼻腔炎、鼻水がのどに流れる後鼻漏など多岐に渡ります。

急性の症状であれば、適切な治療で比較的早く改善することが多いですが、慢性的に続く症状はなかなか改善まで時間がかかることも。

また、慢性的に症状が続くと、それが当たり前になってしまい、鼻のトラブルが起きていることに気づかないまま生活していることもあります。

普段は鼻の存在をあまり意識していませんが、トラブルが起きると不便を感じる鼻。体にとってはとても大事な働きの鼻。

今回はそんな縁の下の力持ち的な鼻の働きについてみていきます。

 

今年の春は花粉の飛散が多かったせいか、花粉症で悩む方の相談が多かったです。杉は終わったものの5、6月になりイネ科の影響を受けている方も見受けられました。

そして秋の花粉の時期は猛暑が続いたせいで、いつもより発症時期が遅れている印象でした。

花粉症で鼻水に悩まされるのは、体が花粉を病原体と勘違いしてしまい、鼻水の分泌量を増やしたり、異物をくっけやすくするために粘膜のひだを膨らませて鼻づまりをおこしたり、血流を増やして免疫細胞が鼻に集まりやすくした結果によるものです。

ある意味、異物を排除するための体の防御反応とも言えます。

防御反応とはいえなかなか辛い症状であることは間違いないです。

では、鼻は普段どんな働きをしているのでしょうか。

・鼻の働き

鼻の働きは大きく分けて二つあります。呼吸による空気の空調嗅覚です。

人の鼻の中には三層の鼻甲介と呼ばれる大きなひだと、周囲に広がる副鼻腔と呼ばれる大きな空洞があります。

空洞の表面は鼻粘膜で覆われていて、この粘膜が空気中を漂う細菌などの異物を除去し、適切な湿り気を与えます。また鼻粘膜の下には多くの血管があり、空気を加温して肺に送り込みます。

鼻は肺に優しい空気を取り込むための加湿加温機能付き空気清浄機として働いているのです。1日に呼吸する空気の量はおよそ1万リットル、浴槽40杯分もの空気を鼻が調整してくれています。

 

そしてもう一つの働きは嗅覚、つまりにおいを感知することです。

鼻腔にはにおいを感知する細胞があり、空気中の化学物質に反応すると、その刺激が鼻腔上部の嗅球に伝えられ、においとして認識されます。脳は嗅球からのにおい情報を得て、その種類や強さなどを判断します。嗅覚はアレルギーや感染症などの疾患によって障害を受けることがあり、においを感じにくくなると食欲不振などに繋がることがあります。

このように何気なく過ごしている生活の中で鼻の働きがとても重要であることがお分かりいただけたかと思います。

慢性的に起きてしまった鼻のトラブルは治るまでに時間がかかることが多いですが、漢方治療で症状の改善、そして再発防止に繋がる体質へと導くことが可能です。

鼻のトラブルが気になる方は是非一度ご相談ください。

 

文責

高千穂薬局 管理薬剤師 青木秀一

お店の詳しい情報は下記をご覧ください。

高千穂薬局ホームページ

 

中医学的花粉症対策!(お薬編)2019.3.5

 

花粉症対策のために日頃の養生はとても大切ですが、

症状が出た時の漢方薬での対処は大きく2つあります。

sugi_kafun

1.花粉などの外邪から体を守るバリア(衛気)を強くする

花粉などの外邪から身を守るバリアとして働く「衛気」。これを補うために黄耆という生薬を良く使用します。

代表的なものとしては

衛益顆粒(玉屏風散)や黄耆建中湯など

 

 

2.冷え型(炎症が少ない)、炎症型の2つの症状に分けて薬を選択

冷え型は花粉症の代表的なタイプで、

炎症が少なく、透明な水様鼻水が蛇口をひねったようにドバドバ溢れ出てくるような症状です。

この場合は温性の解表薬で対処します。

代表的なものとしては

小青竜湯、麻黄附子細辛湯、葛根湯加川芎辛夷など

 

炎症型は鼻づまり、ネバネバした鼻水、黄色の鼻水、目のかゆみ、充血、のどの痛みなど炎症症状が強い症状です。

この場合は解表薬+清熱薬で対処します。

代表的なものとしては

辛夷清肺湯、洗肝明目湯、銀翹散など

 

実際はもっと複雑なこともありますので、ご自分で判断せずにご相談ください。

 

kafun_sukkiri

中医学的花粉症対策!(体質改善編)2019.3.5

三寒四温が続く季節。春の訪れとともに花粉症という憂うつな時期の到来でもあります。今や日本人の4人に1人が花粉症と言われています。

allergy_kosuru_hana_woman_kafun

今年の花粉量は昨年の猛暑の影響により例年よりも多い地域もあるようです。関東はやや多いとのこと。

また、花粉飛散ピーク時は例年並みのようですね。とはいうもののスギ、ヒノキと続きますから、とにかく早く過ぎ去ってほしいのが本音ですね。

 

さて、毎年繰り返す花粉症のつらい不調。

 

これを和らげるためには「体質改善」がポイントになります。

 

中医学では病気がおこる原因を二つの方向から考えます。

一つは体内の「正気」が不足している状態

もう一つは病気をもたらす「邪気」の影響です。

 

正気とは西洋学的に言うと「免疫力」のようなもの。

跳ね除けるイラスト

この正気が不足していると、臓器の働きが弱くなり、邪気に対する防御力も低下して病気にかかりやすくなります。

 

邪気は気候などの影響で外から入り込むもの(風、火、暑、湿、燥、寒などの邪気)と、

体内で発生する内邪(痰湿や瘀血など)があります。

花粉などのアレルゲンは外から入り込む外邪ですね。

 

正気が不足せずに外邪から体を守るためには、

日頃から正気を養い、邪気を早めに取り除くこと

が大切です。

 

そのためには、

・十分な睡眠をとること

 

・ストレスをためないこと

 

・体を冷やさないこと

 

・水分を摂り過ぎないこと

 

・腸管免疫を高めること

 

・バランスの良い食事

 

・甘い物、冷たい物、油っこいものを避けること

 

・粘膜強化にカルシウムを積極的に摂ること

 

・肉、魚の3倍の野菜を摂ること

 

などの養生を意識することが大切です。

 もちろん花粉を避けるために、マスクやメガネでガードすること、こまめな掃除、うがいや手洗い、などもお忘れなく!

来年の花粉症は楽に過ごせるように諦めずに根気よく自分のペースで養生しましょう。

 

 

 

コンテンツ
カテゴリー
新着記事
アーカイブ
漢方薬の不妊症相談なら茨城県石岡市の高千穂薬局へ
  • 〒315-0037
    茨城県石岡市東石岡4-11-27
  • TEL0299-26-1141 FAX0299-26-1867
  • 営業時間月~金 9:00-19:00
    土   9:00-18:00
    定休日日曜、祝日
高千穂薬局 国府店
  • 〒315-0037
    茨城県石岡市国府1-6-23
  • TEL0299-36-0800
  • 営業時間 月~金 8:30~19:00
    土   8:30~13:00
    定休日日曜、祝日