気圧の変化(台風や爆弾低気圧など)の影響によって頭痛や体の痛みが起こることを気象病といって、最近ではテレビなどでもその言葉を聞くようになりました。
気象病と呼ばれる以前から気圧の変化によって頭痛がひどくなる、体が痛む、浮腫む、場合によっては嘔吐してしまうなど天気の影響で悩まされる方は多くいました。
体の中で何が起きているのか。
酸欠、自律神経の乱れなど色々な原因がありますが、原因のひとつとして体内の水の影響があります。今回はそれについてみていきます。
人体を構成する重要な要素である水。
成人では体重の約60%が水でできています。体の半分以上を占める水が、気圧の変化によって悪さしてしまうというわけです。
気圧が下がるとどうなるか。
体内の水が外へと向かい、体内の水分バランスが乱れてしまいます。標高の高い所にポテトチップスの袋を持っていくと膨らむイメージです。それによって自律神経にも負担がかかってしまい色々な不調に繋がってしまいます。
漢方では、苓桂朮甘湯、茯苓沢瀉湯、五苓散など、水によるトラブルを整える薬が昔から使われてきました。これらには共通した生薬が多く含まれています。
体調に合わせて使い分けていくことで、つらかった症状が改善したなどという喜びの声をよく聞きます。
梅雨や台風時期、不調に悩まされる方は漢方もお役に立てるかもしれませんので、我慢せずに一度ご相談ください。
当店では漢方相談をお受けする際に、お客様一人一人にしっかりしたお時間をご用意したく、またコロナ感染症対策も含めて予約制とさせていただいております。
予めご希望の日時をお電話かLINE、ホームページ上から受け付けておりますのでご来店の際はご予約をお願いいたします。
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日本人のうち、4人に1人は「頭痛もち」で、3000万人以上が悩んでると言われています。とても身近な症状でもあるので「頭痛ぐらい」とつい軽く考えてしまいがちです。
一言で頭痛といっても、その原因は様々です。頭痛の種類によって予防法や対処法が異なるため、一歩間違えればかえって痛みが悪化するなど、逆効果にもなりかねませんので注意が必要です。
頭痛の中でも一番割合の多いとされる「緊張型頭痛」
【特徴】
頭全体が締め付けられるような鈍い痛みが続く。
痛みの継続時間は個人差が大きく、数十分程度から何日間も続く場合も。
吐き気などの症状は伴わない。
【原因】
同じ姿勢でいたり、冷えやストレスにより筋肉が緊張(凝りや張り)することで血行不良となり、痛みを感じる神経を刺激してしまい、痛みが発症します。
【解消法】
・正しい姿勢
猫背や前かがみになる悪い姿勢は、肩の筋肉に負担をかけます。スマートフォンの使い過ぎにも注意が必要です。デスクワークをするときは、30分に1度、こまめに休憩を取り、ストレッチをして身体をほぐしましょう
・身体を冷やさない
冷えると血流が悪化し、筋肉が緊張してしまいます。 空調設備による冷えを避けるために、衣服で調整すること。また湯船につかることも血流が良くなり、筋肉の凝りや張りがほぐれます。入浴は精神的にリラックスし、ストレス解消効果も期待できます。
・日常的な運動
運動不足は疲労が溜まり、痛みも出やすくなります。生活の中で、できるだけ運動を取り入れましょう。
ウォーキングや肩回しなどのストレッチも効果的
普段から鎮痛薬に頼らないことも大切。
【特徴】
目をえぐられるような激しい痛み。
ある期間に集中的に痛みが発現。
痛みは同じ時間に現れる事が多い。
【原因】
原因は分かっていませんが、目の後ろの内頸動脈の拡張により起こると考えられています。
【解消法】
・規則正しい生活
寝不足や乱れた生活は痛みの悪化に繋がる事があります。
・飲酒を控える
痛みが発現している時はお酒は飲まないこと
【特徴】
血管が拡張することで、脈を打つようにズキズキと痛む。
片側に起こることが多く、痛みは数時間~3日ほど続きます。
重症の場合、音や光に敏感になり、吐き気や嘔吐に繋がることもあります。
閃輝暗点というチカチカとした光が視野に出現する痛み発症の前兆ともいえる症状が出ることがあります。
【原因】
原因は分かっていませんが、頑張りすぎる方、神経質な方に多いとも言われています。
【解消法】
・規則正しい生活
・趣味の時間を作りストレス解消
西洋医学的に頭痛はこのように分類されます。ただ原因がわからないことも多く、頭痛薬が効かないこともしばしばみられます。
時に動くこともできないくらい症状が悪化してしまう頭痛ですが、漢方薬での治療が有効とされることも多いです。
慢性的に起こる頭痛を痛み止めで抑えるだけでなく、頭痛をおこらないような体作りに漢方薬を利用してみてはいかがでしょうか。
冷え性とは通常寒さを感じないような温度でも、手足や身体の一部、全身に冷えがある状態のことをいいます。
特に女性は男性に比べて筋肉量が少ないため、冷え症になりやすいと言われています。
体が冷える原因としては、以前にも記載しましたがおさらいも含めてもう一度。
・熱エネルギーの不足
・血液の巡りが悪い
・自律神経の乱れ
・水分過剰
こういったことが原因として考えられます。
ひとつずつ見ていくと
・熱エネルギーの不足とは
冒頭でお伝えした通り、筋肉量や運動量が少ないため、熱エネルギーを作れない状態です。過度なダイエットや胃腸が弱い方などに見受けられます。
・血液の巡りが悪いとは
血管の9割を占める毛細血管が年齢と共に固くなってしまったり、赤血球の変形能力の低下による血液循環の低下や、脂質異常症などによる血液がドロドロの状態で、血液の巡りが悪い状態です。加齢、運動不足や食生活の乱れなどから起こりやすいです。
・自律神経の乱れとは
ストレスなどにより自律神経のバランスが崩れ、抹消の血流が悪くなり、全身に熱エネルギーをいきわたらせることができない状態です。ストレス過多、暑さ、寒さ、気温差などの影響もあります。
・水分過剰とは
必要以上に水分摂取してしまう、または水分が過剰に体内にたまってしまい体を冷やしてしまう状態です。水分の過剰摂取の方などに多いです。
昔から冷えは万病の元と言われ、
免疫力低下
基礎代謝低下
月経トラブル
不妊
頭痛
倦怠感
など様々な不調に繋がると東洋医学では考えられてきました。
そして先人たちは冷えを改善させることで体調は良くなるということを実践し証明してきました。
漢方薬での治療はもちろん、日本の伝統的な湯治などもそのひとつですね。
冷え性といっても上記のように色々なパターンがありますので、
熱エネルギー不足であれば、胃腸の働きを高める漢方薬や、体を温める漢方薬を服用しつつ運動での筋力維持、良質な睡眠が必要ですし、
血液の巡りが悪ければ、血流を改善する漢方薬や、食生活の改善が必要です。
自律神経の乱れであれば、自律神経のバランスを整える漢方薬や、リラックスする時間や運動を習慣にすること。
水分過剰であれば、水分代謝を適正に導く漢方薬や水分量の摂り方の改善。
その方の体調に合わせたお薬と生活習慣の改善により冷え性の改善へと導いていきます。
冷えを漫然と放置せずに冷えない体づくりをしていきましょう。
鼻水が喉に流れてくる症状のことを後鼻漏と呼びます。
主な症状として、
□鼻水が喉に流れる
□のどがいつも痛い
□声のかすれ
□のどがイガイガする
□いつも痰がからむ
□常に鼻炎
□のどに違和感
□口の中がねばつく
□咳が長引いている
などがあります。
通常、鼻水は誰でも一定量作られ、その多くはのどの方へ落ちていくのですが、鼻汁が増えてしまった時、粘性、膿性になってしまったりすると、のどのイガイガや不快感、エヘン虫の症状が続きます。
原因としては
・副鼻腔炎(蓄膿症)
・アレルギー性鼻炎
・逆流性食道炎
・上咽頭炎
・風邪症候群
・加齢
などがあります。
病院で適切な治療を受けて改善することも多いですが、慢性的になってしまうと長期的に治療をしていてもなかなか改善しなかったり、どこも異常がなく治療が終了してしまうこともよくあります。
後鼻漏の症状は、胃腸の弱りから来ている事が多いです。
また、黄色い痰や黄色い鼻水のような炎症が強い症状があれば、その熱を冷ます必要があります。
漢方薬を服用しながら、生活習慣の改善なども含め体調を整える事で、何年も苦しんだ症状が改善することがありますので、お困りの方は是非一度ご相談ください。
最近は日々の体調管理のために体温を測る方が増えています。
毎日体温を計測していると、意外と自分の体温が高かったり、低かったりと感じる方も多いのではないでしょうか。
体温は高すぎるのも低すぎるのもよくありません。
個人差はあるものの理想とされる体温は36.5~37.1度とされています。
36度以下の場合は「低体温」と言われています。
体温が低いと
などの症状の原因になります。
twitterでも低体温について反響が多かったです。
【低体温に注意】
体温が1度下がると基礎代謝は12%、体内酵素の働きは50%近く低下すると言われています。
これらが低下すると新陳代謝がうまくできず、血行不良などに繋がることも
「冷えは万病の元」と言われるくらい身体に影響を及ぼします。
冷え対策はいつでも意識しましょう☺︎ pic.twitter.com/e2LucPFXB7— 青木秀一 高千穂薬局 漢方でこころとからだの元気応援します (@takachihoo) July 4, 2020
低体温の原因としては
などが挙げられます。
これらが原因で体内の熱の産生と放散のバランスが崩れてしまい、体温調整がうまくいかなくなってしまうのです。
低体温を防ぐためには
など日々の生活を見直すことがとても大切です。
西洋医学では冷えに対しての診断がなかなか難しいと言われていますが、東洋医学では冷えに対する対応方法が色々ありますので、 「私、低体温かもしれない」と思った時は、そのままにせずに早めにご相談下さい。
花粉症対策のために日頃の養生はとても大切ですが、
症状が出た時の漢方薬での対処は大きく2つあります。
花粉などの外邪から身を守るバリアとして働く「衛気」。これを補うために黄耆という生薬を良く使用します。
代表的なものとしては
冷え型は花粉症の代表的なタイプで、
炎症が少なく、透明な水様鼻水が蛇口をひねったようにドバドバ溢れ出てくるような症状です。
この場合は温性の解表薬で対処します。
代表的なものとしては
炎症型は鼻づまり、ネバネバした鼻水、黄色の鼻水、目のかゆみ、充血、のどの痛みなど炎症症状が強い症状です。
この場合は解表薬+清熱薬で対処します。
代表的なものとしては
実際はもっと複雑なこともありますので、ご自分で判断せずにご相談ください。
三寒四温が続く季節。春の訪れとともに花粉症という憂うつな時期の到来でもあります。今や日本人の4人に1人が花粉症と言われています。
今年の花粉量は昨年の猛暑の影響により例年よりも多い地域もあるようです。関東はやや多いとのこと。
また、花粉飛散ピーク時は例年並みのようですね。とはいうもののスギ、ヒノキと続きますから、とにかく早く過ぎ去ってほしいのが本音ですね。
さて、毎年繰り返す花粉症のつらい不調。
これを和らげるためには「体質改善」がポイントになります。
中医学では病気がおこる原因を二つの方向から考えます。
正気とは西洋学的に言うと「免疫力」のようなもの。
この正気が不足していると、臓器の働きが弱くなり、邪気に対する防御力も低下して病気にかかりやすくなります。
邪気は気候などの影響で外から入り込むもの(風、火、暑、湿、燥、寒などの邪気)と、
体内で発生する内邪(痰湿や瘀血など)があります。
花粉などのアレルゲンは外から入り込む外邪ですね。
正気が不足せずに外邪から体を守るためには、
が大切です。
そのためには、
などの養生を意識することが大切です。
もちろん花粉を避けるために、マスクやメガネでガードすること、こまめな掃除、うがいや手洗い、などもお忘れなく!
暑い時期の冷え症が増えています。
冷えの要因は冷たい物の摂り過ぎ、薄着、運度不足、過度なエアコンなどが考えられるのですが、中医学的には大きく3つに分けられます。
□体内の陽気(温める力)がエアコンや冷たい物の摂り過ぎによって消耗してしまい、冷えやすくなってしまう陽虚タイプ
□ストレス(温度差もストレスのひとつ)や生活の乱れによって「気(エネルギー)」が滞ることで「血」の巡りが悪くなってしまう気滞血瘀タイプ
□胃腸の働きが低下することにより「陽気」や「血」が作られず、不足してしまう気血両虚タイプ
女性の方は「血」が不足しやすいため、貧血や虚弱体質、胃腸の働きの低下によって血が不足しがちになると冷えがおこりやすくなってしまいますので注意が必要です。
冷え予防のポイントとしては、
夏でも湯船にしっかり浸かること
適度な運動で汗をかくこと
体温調節できる服装を選ぶこと
冷たい飲食は避けること
ちょっとした工夫を心掛けながら「冷えないカラダ」へと体質を整えていきましょう。